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LE RACE
ル・レース

開催日: 2015年3月21日(土)
場所: 南島 クライストチャーチ アカロア Christchurch / Akaroa
レース内容: ロードバイク・レース
  ・ソロ・チャレンジ: 100km
  ・2人リレー: 100km(57km/43km)
  ・MTBチャレンジ: 100km(26インチホイールのみ)
  ・4人チームライド: 100km (4人の合計タイムを競います)
参加人数: 約1500人(2007年度実績)
難易度: ロードバイク中上級者以上
公式HP: http://www.lerace.co.nz/
強者たちが全国から集まる
急坂に注意

ガーデンシティの異名を持つほど美しい、クライストチャーチ。
その隣りにあるのが、フランス系移民の町アカロア。
その2つの町を結ぶ100kmの道のりは80%近くが厳しいアップダウン。
まるでツール・ド・フランスの山岳ステージを走っているような気がしてきます。

国内はもちろん、国外からも参加者が多いこのレース。
人気のわけはなんと言ってもコースのレベルの高さと景色の素晴らしさにあるのでしょう。

2007年参加スタッフのイベントレポート

スタッフ丸田憲司のレポート

素晴らしい景色が広がるその道はこの辺りに住んでいたころに何度か通ったことがあった、もちろん車で。そこで自転車のレースが毎年開催されているなんて、その時は想像すらしなかった。でも、その道から見える景色がものすごく美しかったことだけは覚えている。






降りたら負け 海抜0mのクライストチャーチから、同じく0mのアカロアまでの道程100km。距離は長くはない、問題は標高700m近くまで登る幾つもの坂である。20年間ニュージーランドでロードバイクをやっている友達によると、これは100kmの距離のレースでは一番きついレースだという。制限時間は6時間、脱落者も多いこのレース、前日まで僕は少し憂鬱になっていた。




大聖堂前からスタート!クライストチャーチのシンボルであり、スタート地点であるカセドラル・スクエアに向かう。スタートは3時間以内、3時間半以内、4時間以内、そしてそれ以上の4つに分かれている。僕は4時間以内のグループで走ることにした。周りはかなり速そうな選手達、なんだかワクワクしてくる。さぁいよいよスタートだ。




クライストチャーチの町を南へクライストチャーチの町を東西に割るColombo streetを南に向け走る。町を通り過ぎると大きな山が見えてくる、これがまず最初の峠だ。結構きつい坂が長いこと続く、あとどれだけ続くんだろうと考えていると、頂上まで200mという看板が見える。後ろにクライストチャーチ、前にはGovernors Bayが広がっている、レースじゃなければ止まってゆっくり眺めたいものだ。




Cattle Stopにご注意!目の前がパッと明るくなった、海に陽の光が反射してコース全体が照らされている。じっくり見たい気持ちを抑えながら走る、ここの下りにはCattle Stopという牛が逃げ出さない為のパイプで出来たローラーが地面に埋め込まれているから慎重に下らなくてはいけない。気の抜けない下りのあとは、束の間の平坦な道に出る、ここで少し飛ばさなければ4時間以内で入ることは難しい。




こいでもこいでも上がらない!速めの集団に入ることが出来た僕は、坂の入り口にあっという間に辿り着いた。57km地点、ここからが本当のLe Raceだと誰かが言っていたのを思い出した。汗が吹き出て、腿が張ってくる、これはきつい。バイクを押しながら歩いている人も居れば、日陰で休んでいる人も居る。足がもう少しで攣りそう、と思った瞬間、コース沿いを人が囲んでいるのが見えた。「頑張れ!」と皆に言われる、よって自転車を降りて歩くわけには残念ながらいかない。






景色はとにかく美しいようやく下り坂、と思ったらまたすぐ登り坂がやってくる。坂の頂上の手前で、これで最後だなと思っては裏切られる、そんなことの繰り返し。自転車のギアは一番軽いはずなのに全然進まない。周りに居る人の半分近くがバイクを押している。ここで降りたらもう乗れなくなってしまうような気がして、僕はヘロヘロになりながら走った。




景色はよいけど・・・最後の峠の頂上でアカロアの町が近くに見えた、ゴールまではあと5kmちょっと。僕は手足がバラバラになりながら走った。大勢の人が見える、ゴールが見える、僕は鬼の形相のまま3時間52分で駆け込んだ。






雰囲気の良い町アカロアフランス系移民の町であるアカロア。閉会式の会場ではフランスパンが配られていたり、ワインやオリーブオイルのショップがあったり、なんだか雰囲気が良くてゆっくり出来る。ぽかぽかとした陽気のなか、ジャズの生演奏を聞きながら芝生に寝転ぶ。なんて気持ちが良いんだろう。トップ選手とは1時間違う、追い越せるとも挑戦したいとも思わない、でも来年もここに来たいと確かに思った。